2023年10月23日 (仮訳)中国南西部産のScytinostroma属2新種 Zhang, Q-Y. et al. 2023. Two new species of Scytinostroma (Russulales, Basidiomycota) in Southwest China. Frontiers in Cellular and Infection Microbiology. Available at: https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fcimb.2023.1189600/full [Accessed October 23, 2023] 【R3-11086】2023/10/23投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国の貴州省と重慶市でそれぞれ採集された2種の菌を検討し、Scytinostroma acystidiatumおよびS. macrospermumを新種記載した。 前者は子実体が背着生、子実層托がクリーム色~淡黄色、担子胞子が広楕円形でアミロイド、シスチジアを欠くことなどで特徴づけられた。 後者は子実体が背着生、子実層托がクリーム色~藁黄色、担子胞子が楕円形で非アミロイド、シスチジアを多数有することなどで特徴づけられた。 中国貴州省銅仁市梵浄山 (新種) Scytinostroma acystidiatum Q.Y. Zhang, L.S. Bian & Q. Chen 語源…シスチジアを欠く 【よく似た種との区別】 Scytinostroma renisporum アジアに分布する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国、韓国ではなくインドネシアなどに分布する 本種と異なり子実体が革質ではなく膜質~紙質 本種よりグレオシスチジアのサイズが大きい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Scytinostroma alutum 担子胞子がアミロイドである ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国、韓国ではなくフランスなどに分布する 本種と異なり子実体が背着生ではなく背着生~半背着生 本種と異なり子実層托に亀裂を生じる 本種より担子器のサイズが大きい 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Scytinostroma arachnoideum 担子胞子がアミロイドである 本種と異なり子実体が綿質 本種と異なり根状菌糸束が白色 本種より担子胞子のサイズが小さい Scytinostroma cystidiatum 担子胞子がアミロイドである 本種と異なりシスチジアを欠くのではなく有する Scytinostroma hemidichophyticum 担子胞子がアミロイドである ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国、韓国ではなくフランス、ベルギーなどに分布する 本種と異なりシスチジアを欠くのではなく有する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Scytinostroma portentosum(ヤケイロコウヤクタケ) 担子胞子がアミロイドである ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国、韓国ではなくカナダなどに分布する 本種と異なりシスチジアを欠くのではなく有する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Scytinostroma yunnanense 中国に分布する 担子胞子がアミロイドである ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体が白色~クリーム色 本種より担子胞子が短い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国重慶市四面山国家級風景名勝区 (新種) Scytinostroma macrospermum Q.Y. Zhang, L.S. Bian & Q. Chen 語源…大きな胞子の(担子胞子のサイズから) 【よく似た種との区別】 Scytinostroma ochroleucum(ナメシネバリコウヤクタケ) 子実体がクリーム色~淡黄褐色 子実体が背着生 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国、日本ではなくフランス、米国などに分布する 本種より担子器のサイズが小さい 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Scytinostroma phaeosarcum 担子胞子のサイズがほぼ同一である ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国、日本ではなくコートジボワール、カナダなどに分布する 本種と異なり子実体が傷つくと褐変する 本種より担子器の幅が狭い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Scytinostroma decidens 担子胞子が非アミロイド シスチジアが大型 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国、日本ではなくフランスなどに分布する 本種より担子胞子の幅が明瞭に狭い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Scytinostroma jacksonii 担子胞子が非アミロイド シスチジアが大型 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国、日本ではなくカナダなどに分布する 本種より担子胞子の幅が明瞭に狭い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Scytinostroma mediterraneense 担子胞子が非アミロイド シスチジアが大型 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国、日本ではなくフランスなどに分布する 本種より担子胞子の幅が明瞭に狭い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される